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悪霊シリーズ~ゴーストハント20210124

悪霊シリーズ~ゴーストハント ※1巻はかなり、その他もネタバレを含みます。要注意。

悪霊シリーズ、これを手にとっていなければ今もこんなに小野不由美先生にハマっていなかったかもしれません。
出会いってホントに奇跡だと思います。『悪霊がいっぱい!?』を手に取った時は、まだ2巻までしか出ていませんでした。

悪霊シリーズが発売された講談社X文庫ティーンズハート(背表紙がピンク)は当時女子小中学生に絶大な人気がありました。ライトノベルの中でもライト過ぎる小説。
台詞と挿絵ばかりなのでマンガよりも読みやすい内容のものが多かった気がします。
ジャンルは色々あったと思います。軽いものやしっかりした内容のものまで様々でしたが、
少女たちが求める胸キュンラブストーリーの宝庫でした(*ノωノ)

花井愛子さん、折原みとさん、倉橋燿子さん、小林深雪さん、林葉直子さん、皆川ゆかさん、神崎あおいさん、、etc

自分の学校でも貸し借りが頻繁にされました。

一人称形式で少女の視点で書かれるので男性にはかなり入り辛い文章だと思います。
ジェンダー的に男性女性で区別をつけるのはよくないですが、マーケティング的に一部の少女がハマるように考えられた文庫だったのだと思います。

悪霊シリーズはその中でもおそらく変わった内容な気がします。
小野先生はまだ新米だったと思うし、ティーンズハートを書くにあたって、相当制約があったと思います。
麻衣のしゃべり方、一人称、恋愛要素を入れること、タイトルやイラストなどなど。
1巻は悪霊シリーズの中で一番怖くない巻ですが、怖くしないで欲しいとかなりリテイクがあったようです。

ハッキリ言って、1巻は面白くないかもしれません( ゚Д゚)
十二国記や残穢【ざんえ】などから入ったり、大人として、少女の気持ちに感情移入できないと、肩透かしを食らうのではないかと思います。

事件の正体は地盤沈下。出てくる霊能力者も怪しい人たちばかり(-_-;
ただのモブにしか見えず。主人公は何の能力もないのに心の中で色々言いながら寝てばかり。

現実の霊能者やオカルトへの感覚ってきっとこんな感じ。
当時、オカルトブームで色々なオカルト番組や霊能者たちがTVに出てました。
面白いけど、とにかくうんくさい感じでした。的確にそれを表現してると思います。
リアルすぎて普通に終わっちゃったような1巻は別な意味でビックリです(^_^;
少女的にはツンデレの魁ともいえるような、天上天下唯我独尊的超絶ナルシストのナルちゃんと普通の女子高生麻衣のこれからが気になるので続けて読みましたが。
夢落ちだったらどうしようと不安に駆られながら。

すでにこれが小野先生の術中にハマっていたのでしょう。
人には好き嫌いがあるのでここで手放した人はどこまでいっても好きにならないのかもしれません。相性が合う人には戻れなくなるくらい心の性感帯を揺さぶられる内容なのかもしれません。

そして、2巻。最初はどうせ霊なんて出ないでしょと思いながら読んでしまう、その気持ち。
なんでまた役にも立たないやつ等が勢ぞろいするんだとか思いながら。
あれ?霊現象っぽくない?人間に出来る?
もしトリックだとしたらどうやってやるんだろうと引き込まれていきます。

3巻で学園モノになると当時タイムリーで麻衣と同じくらいの私はガッツリハマってしまいました。まだ幼い子どもがマスコミや世間の圧力に飲み込まれていく様。
「魔性の子」の高里とダブる気がします。私は悪霊が先なので、流れ的には逆でしたが。

確かに最終巻のメインの結末は賛否両論あります。
その結果が悪霊シリーズを凍結させる結果になってしまったのかもしれません。
悪霊シリーズがコアな部分にものすごい影響を与えてしまうほどに人気があったという結果だったと思います。読者のために書かれているけれど、読者に媚びない、エンターテイメント性に拘らず、ただの夢物語で終わらせない、当時の時点で、今までにない事をしようと試みている小野先生の強さや意気込みや拘りがとても感じられます。大人になった今だからこそ改めて心底感じられます。十二国記などでも解かる様に小野先生の拘りは虚海のようです。

ドラマでもアニメでもマンガでもない文章だからこその面白さ。
難しいことを少女にでも解かり易く。
一人称だからこそのホラー。文章だけでここまで怖く出来るんですね。
共感力や想像力も試されてるのかもしれません。
そして、その時代における問題を赤裸々に描き出してくれています。

1巻は面白くないと書きましたが、1週して戻ってくると隠されていた事実に気づいて目からうろこ。これも大事な内容だったことに気づきます。

悪霊シリーズはゴーストハントとして『悪夢の棲む家』、コミックの『ゴーストハント』、リライト版ゴーストハント、文庫版ゴーストハントと変化しています。最後の二つの本編は変わっていないと思います。

その他、『鬼談百景』『残穢』や『東亰異聞』『緑の我が家』にもつながっている気がします。

オカルトやホラーが好きだったからこそ、あの時に少女だったからこそ、胸キュンが好きだったからこそ出会うことが出来て、たくさんのつながりや思い出をもらい、そして今もたくさんの大事なつながりをもらえています。

特に思春期の子どもたち、大人になってしまっても、性別関係なく、十二国記やその他の小説とともにこの物語は読んで欲しい1冊です。

小野不由美先生にとにかくヒンナ、ヒンナです(*_ _)
諦めてはいるものの、あわよくば、事件の詳しい真相やナル以外のキャラの過去とかこれからの活躍を見たいなと天に祈ります。。。

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